【亭主元気で留守がいい】全一(9 / 14)

投票推荐 加入书签 留言反馈

  そこで车の键を手に取り、すぐ家を飞び出していった。到着した时、スリッパのままであることに気づいた。だが、これは仕方ないことだ。うちのパパがすでに助けを求めているのだから。夫が迎えに来てほしいと思っているのだから。
  その时の気持ちは、まるで以前保育园から「スズメがママを探してて泣いているよ」と初めて电话を受けた时のようだった。不甲斐ないママは一刻も早くうちの子を抱きしめたくなり、不器用な妻は自分の夫をすぐに连れ帰りたいと愿い、一秒たりとも待てなかった。
  目的地は远い、巨大な会场だった。
  大きな正门は闭ざされていたが、横にある侧门は键がかかっていなかった。力を込めて押し开けると、中には案内板があり、小走りで向かうべき会场へと进んだ。
  ロビーには様々な物音が闻こえていたが、気にしなかった。ただ、思い切り大きな音を立てて、両开きのドアを押し开けたのだ。
  人々は、远くにも近くにも、客席のあちこちに散らばって座っていた。そして、ドアが开く音に、视线がこっらへ向けられた。
  しかし、そんなことに気づく余裕はなかったのだ。
  一目で见つけた。
  たった一目で。
  一目见ただけで见つけられたのだ。
  あの人はステージに近いところに座り、周りは多分友人や同僚だった。他に谁がいたのかを确认できなかったのは、よそ见さえしたくなかったからだ。
  すぐ目の前にいたのだから。
  もちろんあの人もこっちに気づいた。口元はきつく引き缔まっていて、笑いをこらえるのに必死な様子だった。それでも、组んでいた足を下ろし、両膝を揃え、行仪よく见せようとしていた。
  今思えば、もっと考えてから挨拶でもしておけばよかったと后悔している。でも、その时はもう何も构っていられなかった。夫は家に帰りたいと言っていたのだ。夫は目の前にいるのだ。连れて帰らなきゃ。谁にも止められないのだ。その时はそう考え、それしか考えていなかった。
  だから、手を取って、そのまま引きずり出していった。
  「おやっ」とあの人が声を上げた。にやにやしながら、惊いたふりをしてくれた。しぶしぶと演技をしながら、素直に手を引かれていった。
  周りの騒ぎ声が闻こえていたのは覚えているが、闻く余裕も考える余裕もなかった。多分あのごが后ろで何か马鹿马鹿しいことをしていたのだろう。
  やっと耻ずかしさを感じてきたのはその时だった。
  だがあの人は急に手を强く握り、ちょっと待ってと合図した。
  すると、相手は制服を脱き、それを羽织らせてくれた。そして身をかがめ、ジッパーの留め具をつまんで、襟元の一番上まで引き上げてくれた。それからまた手を差し込み、笑いをこらえながら、小さな声で「オッケ、行こう」と言った。
  帰り道、あの人は助手席に座っていたのだ。首を倾け、シートベルトに頬を寄せ、休んでいるようだった。
  寝てくれたらいいのにと思っていたが。
  だが、あのバカはずっとスマホを取り出したり、左右を见回したりしていた。しまいには、アイマスクまで外してしまった。
  目の下にはひどいクマができていて、颜色も悪く、ずいぶん长い间眠っていないようだった。
  「ちょっと休んだら?」と闻いてみたが。
  ただ首を横に振った。多分话す気力さえ残っていなかったのだろう。
  ところが、カフェに立ち寄った时には、厄介なごはもう元気ピンピンに戻り、あれこれ喋り始めてしまったのだ。
  「ありゃ、买ったの?买ってくれたよね、その美味しいやつを、丸ごと一つ…そうかそうか!!よかったーー」
  「本当に迎えに来てくれたんだ、嬉しい。でもね、ちょっとね、これからももっと気をつけてくれない?だってパジャマで飞び出しちゃうなんて、ダメだもん、ダメに决まってるんじゃん。先に言っとくけど、二度とやっちゃったらもう许さないからね。」
  本当にうるさくてうっとうしい。よかった。やっと安心できた。 ↑返回顶部↑

章节目录